Mさんへ 外周スタピライザー

私の使っている外周スタピライザーは40年ほど前のもので
wanvillage  os-12 と記載されていますが今ではネットで検索しても出てきません。
当時でも反ったレコード対策の商品は何種類か出されました。
一つにはバキューム式で吸着するタイプがありました。
今でもオークションで見かけます。メーカーはラックスだったと思います。
レコードとターンテーブルの間に置く材質で音が変わる(良くもなり悪くもなる)と
考えられメーカーは様々(ゴム製、に始まり銅、ガラス、セラミックetc)商品を出しました。
そんな中、盤が反っていて浮き上がっているのでは
シートの材質がどうあれ活かされる事にならないではないか、という意見から
それならということでもこういう商品が開発売り出されました。
音質の問題だけではなく、
激しく反ったレコードは針飛びを起こしてトレースできない場合もありますので
レコードを聴く人は持っていいかな、というものです。
私にとっては必需品です。
ただ、トーレンスのような中吊り構造とか
トルクの小さいタイプ、ダイレクトドライブ、ゴムベルト式のプレイヤー
などに使えるかどうかはわかりません。
Mさんのトーレンスではバネが沈んでしまう可能性があります。
外周スタピライザーが800g
      センタースタピライザーが900g
      銅板が2kgです。
外周スタピライザーは当時でもそうたくさん売れたとも思えず
限定で製造されたものでしょう。
当時知り合いの金属加工の研究所に知人がいて
作れないかと銅板を持ち込んで削って作ってみましたが
波をうってダメで、結局買いました。
ステンレスは熱で膨張変形しやすい金属ですので尚更研削中の冷却は必要です。
削りの加工中に水かオイルで冷却することができる機械を使えば
そう難しいとは思いませんでしたが・・。

私の場合は床が地球に直付けのコンクリートですから
振動が床を通じて伝わる事はゼロに等しいく
インシュレーターも必要ないくらいで
モーターのトルクが耐える範囲で反り対策に重量をかけても
大丈夫ですが、(5kでも・・)
トーレンスの場合空中に浮かす構造のようですから
極端に言えばレコードが何にも接しないで空中に浮いていると
針先が上下に揺れているのを見ていれば・・・反りは気になりますが・・。
でも肝心なのは音ですから、反りの影響が聞こえなければ構わないのでは・・。
プレイヤー自体から考え直す事になりかねません。
反ったレコードは反りを直す機械もあるようです。
もしくは、そんなレコードを諦めるか。



http://d.hatena.ne.jp/takajun7777/20090815/1250299217
http://www.maestrogarage.com/product/1069




mさんへ シェルがみつかりました 


東京サウンドのアームに使われていたシェルです。
これにカートリッジを取り付けアームに差し込むだけです。
パイプアームのシェルとはまったく形状が異なります。
これもDENON102・SP専用に作られているみたいです。
放送局ではこれが使われていたようです。NHKでも・・・・

mさん Nさんのブログがありました

Nさんのブログです。
オーデオの専門店を閉められて久しいですが
現在は店舗を持たず桜島でレコードとオーデオの仕事をされています。
数年前自宅に来てもらったことがあります。
今私が使っているモノのプレイヤー、アームと
ほぼ同じようなセットがあるようです。金額もでています。
私のプレイヤーはコロンビアの業務用となっていますが
DENONとコロンビアは同じ会社でです。
添付画像はDENONとなっていますが内容はアイドラ式で同じです。

「オーデオトム」Nさんのブログ
なぜ今の機械より60年代のものが良いかの説明が述べられています。

 
  オーデオハウス時代のNさん(氏のブログより)
http://sakurajima891.blog79.fc2.com/category8-1.html

Nさんの妥協しない姿勢は未だに健在です。
主義主張は40年前と今と何一つ変わっていません。
プレイヤー、アンプ、スピーカーとモノはそのままです。
40年近く経って未だ色あせない、しかも故障しない、他が欲しくならない装置は
当時予言されたとおりです。
大変な職人気質の人で、音楽に造詣が深いです。
こういう方との出会いは人生に潤いをもたらします。
オーデオ雑誌に見た商品を買いたいけどありますかと申し出ると
説教から始まる・・・とそんな風でした。
・・うちにはそんなものは置いていない、よそへ行ってくれ。・・
自分の耳で納得できるものしか売らない性格ですので
商売もなかなかだったのかも・・・・

ブログに登場する加藤秀夫さんの音は聴きました。
いまペンシルバニアにいるO君は東京のご自宅まで
訪ねて聴かせてもらいましたが
今ここにある装置と同じような鳴り方をしていると感想を語りました。
Nさんは発注して納品されるまで10年かもっと掛かったと聞きました。
カートリッジからスピーカー(ドライブからホーン9に至るまですべて自作される加藤さんでした。
モノラルで30年前1500万円で売られていました。買った人はいました。

たまにオーデオ店に行き最近の装置を聴きますが
何をもっていい音、と言うのか基準が有るようで無いので
高い装置程パワーで押し捲る印象しかありません。


mさんへ シェルは

ヘッドシェルは使っていません。
アームへの直付けは高さの関係で出来ませんでしたので
真鍮の板を加工してアームとカートリッジの間に接着剤で
固定しています。
専用のシェルはあるのですが
業務用ゆえにカートリッジの交換が簡単に出来るような構造で、
オリジナルは板ばねで固定するだけのラフな感じでした。
アームとシェルの関係はガタがあって構わないというような箇所ではないので
このようにしました。
そもそも業務用が音に悪影響があるような付け方をしていないでしょう、という
専門家の意見はもらいましたが・・・・。買ってすぐ改造しました。
音は、低音が締まり解像度は上がったと感じました。カートリッジの交換は面倒になりました。
※外したシェルはどこに仕舞ったか分からず見つかりませんでした。
以前はDENONのパイプ型でしたが東京サウンドにしてから35年で
他と比較していませんので 意見はありません。
アメリカだったらウエスタンにあるようですね。
モーターのクッションです。
Nさんの手作りのようです。
メンテナンスに来てもらった時にもらいました。
ゴム製ですから経年劣化は起きるでしょうから4,5年毎に交換しています。
自分でも造れます。

プレイヤー全体の重量が30Kgぐらいありますので
インシュレーターは普通に市販されているものでは役に立ちませんでした。
床は地面からのコンクリートでですから
木造のように振動が床を伝わって来る事はありませんんので
インシュレーター無しでもかまいませんが振動を吸収するゴムのサイコロを使っています。
大きい音量でもハウリングはありません。


ステレオ用のプレイヤーですがこれも東京サウンドで
モノと同じようにシェルを外しました。買ったのも同じ時期でした。
これも重量が30Kgです。
カートリッジはDENONのDL103です。・・・オルトフォンとエンパイヤは使っていました。
音はクリプッシュホーンで出せますが、レコードをCDへ入れるとき専用に使っていますので
ハウリング対策は特にしていません。
テーブルの盤はマイクロの銅板です。
スタピライザーはレコードが滑りやすいので必要ですね。
※東京サウンドは1970年ごろ10万前後しました。勿論中古です。
 たまにネットで見かけますが同じような価格です。
 放送局の払い下げ品だったと思います。

ガラードの情報が・・

Mさんへ ガラードのメンテについての情報が掲載されています。
参考にしては
http://garrard301.jp/?p=2530

モーター軸への注油は注射器を使いました。
先端は瞬間接着剤に付属している極細のノズルです。
先端は注射針より細いので注入がスムースです。
万一部屋で使用中目撃されても誤解されずに済みますし安全です。
オイルはミシンオイルではなくて専用のオイルです。


mさんへ スペックは

スペックや周波数特性(フラットがいい)がいい音(これも文学的表現の一つ)かどうか決め手には
ならないと思います。

スタジオモニター(業務用)は聴きやすいかと言われればそうでないと・・・
原音再生といっても生演奏の音とはすでに違っています。



食い物に例えると
レストランで皿に盛られた出来立ての料理を味わうか
真空パック詰めされさらに冷凍されたものを
自宅に持ち帰り封を切り解凍して食べることと似ているように思います。

塩が足りないと思えば塩を足せばいいし、それはイコライザーを使えばいいでしょう。
低音の質や量は 好みでしょう。
俗にいうブーミー音でもそれが好きな人もいれば嫌いな人もいて当然で・
悪いとも言い切れません。

むしろ生のコンサートの方がピークやディップが大きいのでは・・。
イコライザーのように調整機を通せるわけではないので。
ホールの状況に左右されやすい・・・
小編成やソロの器楽曲は(拡声しない場合)
レコードよりも聞き取り難く感じます。
所詮レコード音楽はフィクションの世界です。

若い頃はダイヤトーンのP610という16センチのフルレンジを自作のボックスで
聴いていました。
イコライザーで周波数特性を調整したとしてもそれぞれの音域の音質が大型スピーカー
と同じになるかといえば 似て比なるもので、特に低域はどうにもなりませんであるとき諦めました。

スペックに表されるS/Nも良くわかりません。
ターンテーブルでダイレクトドライブでは
ワウフラッターが0,003とか示しますが
それに比べてアイドラは悪いはずですが音質とは関係無いようです。
S/N比よりモーターのトルクが音質に影響しているらしいです。

メーカーのカタログやオーデオ雑誌を読みすぎてもいけません。
  ・・・所詮ちょうちん記事と思っていますので鵜呑みにしたことはありません。

昔、専門家のNさん曰く
録音時のマイクの位置は、
楽器の少ない編成やソロ、マルチ録音はマイクが楽器、音源に近い。
ピアノなどは中に突っ込んでいる場合さえある。
スタジオモニターで忠実に再生すると
聴いている場所がマイクの場所になる。
オーケストラなど大きい編成ではホールの中で空間に位置している。
レコードジャケットの写真に写っている場合がある。
そこに聴いている人の耳が位置していると思っていい。・・・と
どういう聴き方をするか、どう音楽と向き合うかだと。
それによるので 装置や鳴らし方は人それぞれで
決まったことは無い。・・・そうです。・・・同感。

※ガラードのアイドラーが古くなくてワウフラッターが出るのは
  アイドラーの圧力調整がうまく出来ていない・・・・のかも・・・
  コロンビアで経験していますが、圧力を掛け過ぎるとワウフラッターが出ました。
  
 ※ 回転数はストロボスコープが無くてもターンテーブルの上に目印を置いて
   ストップウオッチで1分計り回転を数えればいいでしょう、33と3分の1かどうか。
   ちなみにアメリカの周波数は60Hzでしょう・・。
  
ガラードのメンテナンス情報があるサイトを見つけました。参考にしては。
http://garrard301.jp/?p=2530

mさんへ 吸音材

私の場合レコードと本でかなりの吸音出来ていますので
特に必要ではないのですが 知人が同じコンクリートの部屋(20畳ほど)でエコー、残響率が高く
対策に卵のクッションを壁の3割程度に貼り付けていました。かなり効果はあると・・。
私の部屋にも貼っていますが、これは1ダース詰めのものではなく
ダンボール箱に詰めてある鶏卵のクッションです。1枚で5ダース分。
吸音材としては優れものです。
身の回りのもので工夫すればオーディオ用を買う必要はないです
書斎をオーディオルーム兼用を考えれば問題は解決するのでは・・


アメリカは大抵の家に地下室はありますが
オーデオルームにするには天井が低い難点がありますが
(洗濯部屋、食品倉庫、予備室、物置が目的でしょう)
それよりいちばんの問題は湿気です。
除湿機は必需品です。
水気が壁を抜けて浸入するのではなく
空気中の水分が外へ排出されないことのようです。
換気したとしても外気と一緒に入ってきますので
締め切って除湿がいいいうことのようです。
私はエアコンの除湿機能を使っています。
単体の除湿機も使いますが、今頃1日で2リッターぐらいタンクに溜まります。
そちらの空気は乾燥しているといっても同じようなものです。

Mさんへ 超3結の真空管互換

クリプッシュホーン用超3結アンプのEL34は
6L6GCと互換性はあります。
私のところでの結果は
6C6GCでは音全体に膨らみが出て、音域が広がる感じがします。
ベルディの「IL PIRATA」で比較すると
テノールやソプラノの位置がスピーカーより前に出てきて、
耳障りでうるさくなります。 
EL34では全体にすっきりなる分音域も狭くなるますが
テノール、ソプラノは音源の位置が下がります。
オペラの舞台でも歌手は中央辺りに位置して聴きやすく自然に感じます。
一応6L6GCは手持ちにありますが試しただけで普段机の中で使ったことはありません。
真空管による音の違いを楽しむ、とよく聞きますが、
ベストの音は一つしかないのでは。

※増幅管の6AN8は入手が難しく秋葉原で予備を探しましたが
 店でも その球はなかなか出ません、といわれました。
2個入手できても良品をは限りません。
中古なら特に、未使用でも10個あって問題なく使えるのが2個あれば幸いかも・・。
5本試しましたがフリッカノイズやハムが耳ざわりな程でいいと思うのはありませんでした・・・。

6550はKT88と入れ替えは出来るようですが
こちらは試してはいません。同じではないでしょう。
製作者のNさんの話ではストレート管よりダルマ管が音がいいそうですが
そこそこ値段がするので ま、今で辛抱しています。
私の場合は入れ替えて違いを楽しむことは想定していません。
たNさんの自論は
ジャズ向き、クラシック向きと言うけどそんな違いはない筈、
レコーディングされた音を忠実に再生することでは
音楽のジャンルは関係ない。でした。

私が買った真空管はオーディオ雑誌の広告を見て
電話してクレジットカード払いで送ってもらいましたが
店はフロリダでした。価格は安いと思いましたが
帰国してMJで見るとどれもほぼ同じ価格でした。
Westernの300Bのプレミア価格でさえ同じでした。
壊さないよう気を使いながら持ち帰る意味はありませんでした。

フリーマーケットに真空管を見た事はありません。
民生用のステレオぐらいはたくさんあります。
そこへ業務用のパーツなどを求めるのは時間の無駄です。
ペンシルベニアに住む友人が クリプッシュのスカラというスピーカーを
ペアで100ドルだったと言いましたが、それは奇跡です。
望んではいけません。柳の下に2匹目のドジョウはいません。


Mさんへ 中古パーツ

モノラルの装置は大半が中古を使ったものです。
中古と言っても放送局で使っていたものの
放出品です。
アームひとつみても50年代に放送局で使っていたもので
新品で買おうとしたってあるものではありません。
ターンテーブルもそうです。
設計製作した人(Nさん)が言うには
業務用(放送局向け)に使われているパーツは民生用のそれとは
内容が違う。兎に角いい物を使っているので
音が良く長持ちする。30年40年十分使えます。
最初高いと思っても結局安くつく。
というのが自論の人でした。そしてモノラル派でした。
スピーカーもアルテックの604Eというユニットは放送局で使っていた
もので中古でしたが、
目指すものでワンセット組み立てるだけでも時間が掛かったことです。
質がいい部品で50年でも問題なく使える、そしてなかなか出回らないと
なれば中古市場でも値段は高いものです。
Westrenの真空管やトランスは一つ買うだけで
民生用のステレオセットが買えてしまいます。
Nさんは、安いのを買っても満足できないので買い換えていく。
納得できる音にたどり着くまで相当のお金をつぎ込むことになる。
安物買いの銭失いですよ。と
口癖のようにそういっていました。
そしてその通りで、40年使い続けて、真空管が1本切れただけで
それ以外の故障はありません。
当時の業務用部品の信頼性の高さは 証明されています。
当然ながら新品はさらに高いでしょうが・・・売ってはいるでしょう。。
日本にあるMJ(無線と実験)のような専門雑誌の米国版があります。
ネットでも探せますが・、
放送局では10年使った機械やパーツは入れ替えるそうですから
(今はどうかわかりません)
待てば、そういう専門パーツは入手できたようです。
そういうマーケットもあったようです。
秋葉原や大阪では日本橋に行けば今でもあります。
NYではグリニッジ近く(タワーレコード近く)で店に入ったことはあります。
Nさん曰く、業務用部品は10年で駄目になるようなものではない、
払い下げられてから50年は使える代物です。・・・と。
Nさんにとっては、中古部品で十分で何ら問題はなかったからだったと思います。
中古部品を使うのは嫌だから新品を使って組んでと注文受けたら
それはそれで作ったと思います。・・そういう客はいたかも知れません。
金さえ払えば何でも買えますから・・。
Nさんはモノラル派でした、
1人の客からステレオにして欲しいと頼まれ
けっして思う音にはならないと断ったそうですが、どうしてもとせがまれて作ったそうです。
結局駄目だったと聞きました。高級ドイツ車が買える費用が掛かったはずです。
その時のはなしでは
「そもそもカートリッジは発電装置だけど起電量が小さい、
それをステレオとして2回路にすば電気の量はさらに小さくなり
モノに比べると不利にならざる得ない。それが一つの理由です。」と。
確かにモノですとオーケストラなどでは楽器の構成や位置関係が
聞き取り難い点は否めないですが・・。
オーデオの専門家でもモノでいいという人はいます。
佐久間駿さんもそのようです。
立体音がリアリティがあっていいと思うか
モノでも音の質感にリアリティを感じるか
人それぞれですから、それ以上はなんともいえません。
先日のWestrexの昇圧トランスも中古でした。中古の値段は今も変わらないようです。


Mさんへ モノラルのカートリッジ

DENON DL-102
適正針圧は3gになっていますが
たぶん4gは掛かっています。


昇圧トランスは「Westrex」(英国製)で、プリアンプに組み込まれています。(下の画像)
カートリッジ102からスピーカーアルテックの604E、まで
この条件で設計し組まれていますので
これ以外を使ったことはありません。
アームもシェルもDENON102専用(昔の放送局用)です。
取り替えられないことはないでしょうが・・。
アメリカならWesternでもいいのでは。むしろそっちがいいかもしれません。

ステレオレコードをモノラルのカートリッジで再生する場合
カートリッジで適応不適応があるようで、
この102はどちらも適応しているようです。

針交換は差ほど気にしたことはありません。
カンチレバーが曲がったり、
ダイヤモンドが取れたりすれば交換しますが・・・
使用時間もレコード枚数もカウントしていません。

Westrexのトランスはネットで探せば今でも見つかります。
東京サウンドのアームがなければ
ダイナベクターが良かったように思います。それもなければ
とりあえずDENONのロングアームがいいかも・・・。

このアーム(東京サウンド)は・・・・
1960年ごろだったと思いますが
テラークのレコードで
チャイコフスキーの「1812年」交響曲
(シンシナティ交響楽団)の曲中にキャノン砲の音が
入っていますが、この溝をトレースしたのが東京サウンドとダイナベクターでした。
勿論他にもあったと思いますが・・。
民生用の普通のアームは針が溝から飛び出しました。
このアームがいいと思った理由の一つです。






Mさんへ クリプッシュはCD再生用です


スピーカーは中古で探せると思います。
エッジやコイルなどの劣化はあるとは思いますが
その場合でもオーバーホールすればいいことで
まずは気にいるかどうかですね。
タンノイのオートグラフ、JBL4345、アルテックA7とか
好き好きです。

スピーカーの入手はできても
問題はアンプです。
OTLアンプがいいとか
マッキントッシュぐらいは・・・とか
スピーカーの価格と同じぐらいアンプに掛かるとか
いろいろ言われましたが、結局掛かった費用は3万円でした。
・・・。

部屋は18畳ほど長方形の半地下でコンクリート造りです。
天井は4mぐらい。
出来たばかり部屋はエコーが大きくそのまま使える状態ではありませんでした。
和室タイプで音が逃げるよりもエコー対策はやりやすいです。
壁の両面が本とレコードで埋まっている状態でデッドに近いです。
エコー、残響は無し。音楽と向かい合うにはいいかなと思っています。

左右の向かい合った壁が同じような状態で、デッドになっています。
壁、床はコンクリートそのものです。天井はフラットではありません。
少し残響があったほうが(ライブ)で聴きやすいとも言いますが
これも好き好きです。
私はデッドの方が虚飾の無い録音された音のまま聴けると思っています。




アンプはアンプ製作が趣味という人によるものです。
スピーカーの能率が高いのでアンプの出力が大きくなくても十分に鳴らせるはずだ、ということで
相談持ちかけて作りました。納得いくまで作り変えてみるという前提で始めましたが
5、6組目で出来るとは想定外でした。


材料は秋葉原で調達したもので、3万円弱。ステレオで1台分です。
音の質はアンプの価格に比例していません。
そちらでも普通に手に入るパーツで特別なものはないでしょう。

このアンプの場合に限ってですが・・
6AN8にかかる電圧が80Vから90Vに
なるように調整が必要。
※6NA8とEL34の組み合わせは思ったようなk電圧が出ない。
超3結のK電圧は普通では40~60V
真空管の組み合わせを5,6種類試しましたが
少なくともこのクリプッシュには その中ではベストでした。
音の音像のくっきりさと定位は完璧です。
低音もある程度の量はありボケも無い・・・。

※100kgもあるコーナーホーンだから床面との関係で
 置き方工夫は考えていませんでしたが
アンプによって低音が出れば出るほどボケてきて
アンプの為かと考えていましたが、コーナーホーンといえどじか置きは
低音に良くないとの指摘を受けてから煉瓦で7センチ浮かせました。
10センチでは上がりすぎで、落ち着いたのが7センチでした。


EL34はロシア製です。
                                                「 erectro-harmonix」ペアで3000円くらいだったと思います。




CDプレイヤーはTEAC VRDS-25XS というものです。
選んだ理由は機械がしっかりしていること。
ちなみに 重量は23kg。
長岡鉄男さん愛用ということもありました。
上のメインアンプに直結です。


ケーブルは少しはしっかりしたものが必要でした。(青い色、オーデオテクニカ社製)
スピーカーケーブルば最終的にベルデン(オレンジと黒)に交換。
(耳障りだった広域が落ち着きました。)


このセッテイングで8年です。
他と比較すればもっと良くなりそうな気はしますが
6年ほど前Y社このスピーカーの試聴会で聴いた音よりも
我が家の音が遥かに良く感じました。

※何をもって音の良し悪しを言うのか・・・。
・・これは私の感じ方ですが
スピーカーから出る音が 生演奏に近く感じるか・・です。
△定位、音の発生する位置はスピーカーの位置から前に出てくるように感じないこと。
  飛び出してこなければ音量を上げてもうるさくは感じない。
△音像、は人の声の大きさが小さくまとまっていること、
  チェロとバイオリンでは楽器の大きさが違う、その違いがわかること。
  楽器の分離がいい。
△ 低域がぼけない。 低音が締まった音。 等です。これらがすべてではありませんが。
  これらの条件を満たしたが今の組み合わせです。
  同じアンプを三菱の2S-305とアルテックの612Cで試しましたが
  いい音にはなりませんでした。
※アンプやスピーカーのスペックで音を想像することはありません。

(Mさんへ)モノラルのレコード再生装置   アルテック 604E



放送局用の払い下げ(10年使用後)部品で1970年組む。
6550を1990年に球切れで1度交換。
他のメンテナンスはヤーのアームのシリコンを補充
モーターの油差しとゴムのダンパー交換。
カートリッジの交換。
他の故障は40年間なし。
製作者曰く、民生用とは違い局用は払い下げでも割高になるが
材質からいい物を使っているので結局長くいい状態で使える。
結果的に安くつく上に音がいい。

部屋は半地下、コンクリート
幅4m奥行き7m天井4m 
壁がレコードと本で埋まりデッドに近い。

アルテック 604E ユニット 1960年代のもの


ターンテーブル コロンビア局用 モーターのトルクが強く回転を手で押さえても止まらない。
アームは東京サウンド オイルダンプ ナイフエッジ 局用
カートリッジ DENON DL 102

  

プリアンプ用電源

 プリアンプ 
 
ピアレスMCカートリッジ用昇圧トランス















メイン用電源


メインアンプ  6550シングル
















Mさんへ) コロンビア製局用ターンテーブルとメンテ

今はゴム(アイドラ)の硬化、劣化は感じません。
使用にあたってもっとも注意する点は
左下の黒いレバーを作動する状態にしてして放置すると
アイドラ(ゴムリング)に凹みができ、回転させるとコトコト音がするようになります。
時間が経てば消えますが・・・。



手前の赤丸の下にウレタンのクッションをつけています。
経年劣化もありますので数年毎に換えます。4カ所、茶色のダンパー(クッション)は知人から貰ったものですが、自作の様ですね、気付きませんでした。
赤丸のすぐ右上の黒い穴はモーター軸への注油口です。
 ターンテーブルのシートは銅製の2kg。
 スタピライザーは真ん中がマイクロですが
外側の外周スタプライザーのメーカーはWanvillage  OS-12 (廃盤)
たまにですが、反ったレコードには使います。 反って無い限り使いません。
木のベースはタブの木のブロックで1年乾燥させてくり抜き取り付けました。20Kg以上あるかと。
部屋自体がコンクリートの箱で、プレイヤーは地球の上に直置きのような感じで
床からくるハウリングの影響はゼロに等しいです。
インシュレーターは一応敷いています。

このセッテングで30年変わっていません。
デザインは良くはありませんが、未だ故障がないのは業務用の強みでしょうか。
音質重視の機械です。

Mさんへ) 蓄音機・

以前ボストン辺りのアンテックショップの店頭でクレデンザ(ビクトローラ)が
3000ドルくらいの値段で見掛けたと話しましたが(日本で100万円くらい)
アナログ蓄音機(ぜんまい式)はコンデションを確認。

質問のLPと比べての違いの点は
普通に音楽そのものを聴いて楽しむならLPだと思います。
SPの良さは
・・・・レコードのコンデシションに左右されるのは
両方同じです。いいレコードでないと意味がありません。
いいレコードとは、使用頻度が少なくて傷がないことです。
実際音を出してみないと見た目では判りにくいです。
SPではひどいのは亀裂が入ったものもあります。
SPはダイレクトカッテングですから
それなりにいい音がします。

蓄音機そのもので
ネットの情報に少し補足すれば・・
再生される音の大きさは蓄音機の大きさに比例しています。
価格も同様です。

 下の扉を開けば音はそこから出てきます。
ホーンの構造です。

ターンテーブルの付いている板を外すと
(この蓄音機の場合)ヘッドで振動した
音は真鍮のパイプを通じて
矢印の四角い穴から木製音道を通じて
扉を開いた開口部から出てきます。
この音道が長くホーンの開口部が大きいほど
音は大きくなります。

ですから、SPレコードを鑑賞するには大きい装置ほど有利ですが
、いいコンデションの大きい蓄音機は値段も高くなります。
音を聞くだけなら私のこの大きさでもまあまあです。



                                        下はターンテーブルを外したところです。
ターンテーブルの左右を持ち真上へ引き上げれば
簡単に外れますが、軸の金属棒が錆び付いていれば
結構力が必要です。 
買う気でコンデシションを見たいといえば
外して見せてくれるでしょう。


  まず必要な箇所はヘッドです。
 
基本的にはどの蓄音機も同じような構造です。
ヘッドを少し手前へ回して引けば抜けます。

ヘッドの中を覗くと 金属板が見えます。
このコンデションがどうかで音の良し悪しがきまります。
紙のように薄い金属(アルミ)幕で出来ていますので
破れていたり錆び(白錆)でいたり凹んでいたりすれば
買うべきではありません。
ただヘッドだけ交換できますので、代替品があればそれはそれでいいのですが。
アナログ電蓄のカートリッジと同じです。
昔もカートリッジと同じように交換して使っていたのではと思います。

レコードに刻まれた縦の溝から縦の振動を起こし
それを横振動に変える仕掛けです。
これで発生する音は小さいですので
それを音の道を通しながら拡大する仕掛けです。
構造は単純です。
針はねじどめで、ここも錆び付いていないか要確認です。
これも触らせてくれなければ悪い状態を見せたくないからだと
判断するべきでしょう。「じゃ買わない」と言えば
たいてい慌てて見せてくれます。


もう一つはぜんまいが切れていないか、
これは実際そこいらにあるSPを試聴すれば確認できます。
下の画像はターンテーブルの取り付けてある板を外して
そっくりひっくり返した絵です。
ぜんまいを巻くハンドルはひっくり返してから取り付けました。
アンテックショップでここまで確認はさせてくれないでしょうが
 
こういうものであることを知ってはおいたほうがいいでしょう。














http://www.nhk.or.jp/r1/

同じメーカーの同じ時代のものであれば 部品取りに買って部品交換、修理に使ったりもします。
日本の東京の下町のぜんまいを作っている町工場だったら
ここに使われている金属部品ぐらい作ってくれるところはあるでしょう。(鋳物加工物以外なら)